今、多くの注目を集める「ARカード」をご存じでしょうか。
「聞いたことはあるけど、具体的にどんなものなのか分からない」「自社商品やサービスに活用できるのか知りたい」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事ではARカードの概要からARカードの種類、具体的な導入例など、幅広くご紹介します。
さらに、新規層へのプロモーションからエンゲージメント向上に至るまで、ARカードの幅広い活用方法についても詳しく解説します。
ARカードとは？
ARカードとは、カードに印刷されたコードやカード自体にスマホをかざすことで、スマートフォン上に3Dコンテンツや2D画像アニメーション、動画などを表示させるものです。
ユーザーはスマートフォン搭載のカメラや専用のアプリを起動し、ARマーカーや特定の画像（ロゴやキャラクターなど）を読み込むだけで、Webブラウザ上で様々なコンテンツを楽しむことができます。
ARカードは特別な機材を必要とせず、スマートフォンやタブレットで比較的気軽にARコンテンツを楽しむことができます。
そのため、幅広いユーザーにアプローチするためのマーケティング施策として、今注目を集めています。
ARカードの種類
一口にARカードといっても、様々な種類があります。
ゲームや観光といったシーンでは、キャラクターや観光名所が3Dモデルとして表示される、「3Dモデル表示」タイプがよく使われます。
スポーツシーンのファンマーケティングにおいては、選手のメッセージやクラブの裏側を動画として配信する、「AR動画」タイプがあります。
ビジネスシーンでは、名刺をARカードとする事例が増えています。企業のロゴや社員の紹介をアニメーション化する、「2Dアニメーション」タイプがよく用いられます。
制作が簡単なARカードは、個人での作成・利用も広がっています。その場合、相手へのメッセージカードとして、ARカードを活用することもできます。
さらに近年、カードにスマホをタッチするだけでARが起動する「タッチAR」も新しく誕生しています。
コードが不要でカードのデザイン性を損なわないため、グッズの付加価値を高めるアイテムとして注目を集めています。
▼タッチARの詳細はこちら
https://promotion.ar-works.jp/touch-ar/
このように、シンプルに3Dモデルを表示させるものから3Dアニメーションの表示、AR動画を配信するものなど、幅広い種類のARカードが存在します。
目的に応じて使い分けることで、効果的なプロモーションに繋がります。
企業が制作したARカードの具体例
多くの人に手軽に3Dコンテンツを届けることができ、かつ種類も豊富なARカードは、幅広い場面で活用が広がっています。
ここでは実際に企業がARカードを活用した事例についてご紹介します。
巨大迷路ゲーム「カード迷路 ぐるり森 大冒険」×ARカード
出典：https://promotion.ar-works.jp/20241107-2/
AR Worksでは、カード迷路アトラクション「カード迷路 ぐるり森 大冒険」へARを提供しました。
「カード迷路 ぐるり森 大冒険」は、迷路を進みながら隠されたゲームや謎解きをクリアし、「ぐるりカード」というカードを収集するアトラクションです。
本事例のARは、ゲーム内で収集する「ぐるりカード」のARバージョンで、カードからキャラクターが飛び出す仕組みになっています。
キャラクターによって動きも異なり、ゲームの世界観にリアリティを与えます。
▼詳細はこちら
ニンテンドー3DS×ARカード
出典：https://www.nintendo.co.jp/hardware/3dsseries/ar/index.html
「ARカードのゲーム」というと、ニンテンドー3DS購入時に付属するARカードが非常に有名です。
「ARゲームズ」では3DS本体のカメラでARカードを読み取ると、様々なミニゲームが楽しめるようになっています。
ミニゲームの内容は、画面に出現した的を探し矢で射る「マトあて」や、ユーザーオリジナルキャラクター「Mii」の「写真撮影」があります。
3Dコンテンツの視聴に留まらないユーザー参加型のARゲームズは、ユーザーに新しい価値を与えた例と言えます。
ZOZOTOWN×ARボイス付きポストカード
出典：https://www.pashplus.jp/goods/253247/
ZOZOTOWNは、6人組歌い手グループ「いれいす」とコラボし、メンバーのARボイス付きポストカードをノベルティ配布するキャンペーンを開催しました。
具体的には、コラボレーションアイテムを1点購入するとARカードが１枚配布されるキャンペーンです。
スマホのカメラをかざすことでメンバーが3D表示され、限定のシチュエーションボイスを聴くことができます。
MLBメッツ&コカ・コーラ×ARカード
出典：https://www.sports-sponsorship.jp/2017/11/10-1/
スポーツシーンでARカードを活用し、プロモーションに大きく成功した例があります。
それが、コカ・コーラとMLBメッツがタイアップし制作した、試合来場者へのノベルティARカードです。
公式アプリ内のARスキャナーでカードをかざすと、ホームラン動画集が視聴できます。
さらに、元メッツの人気選手が登場するショートフィルムをはじめ、定期的に新規コンテンツを追加する工夫も行っています。
そのショートフィルムにスポンサーであるコカ・コーラを登場させることで、ユーザー満足を高めながらスポンサーメリットも生まれるという、両者にメリットのある施策になっています。
このようなAR機能を用いた企画を行うことで、試合来場者数が増加し、公式アプリのダウンロード数が66％増加したと話題になりました。
ARカードの活用場面
ARカードはエンタメ・ファッション・スポーツなど、様々な業界・分野で活用されています。
目的に応じた工夫が可能で、幅広い用途に活用できるARカードですが、特にどのような場面・目的で効果的に活用できるのかご紹介します。
認知拡大のプロモーション
最も活用されることが多いのは、「プロモーション」での活用です。
AR技術を活用することで、ニュースや話題性に繋がり、新規顧客の獲得に繋がります。
AR技術を活用したプロモーションは様々なものがありますが、多く活用されるのはイベントでのプロモーションです。
具体的には、商品やサービスのイベント会場においてARマーカーを設置し、スマートフォンで読み取り写真撮影を行ったり特設ページへ誘導するものがあります。
さらにSNSを意識した施策にすることで、今までアプローチできなかった新規層への接触も可能になります。
ARを活用することで、新しい顧客体験に繋がり、新規層獲得を実現できます。
ビジネスシーンでの興味創出
出典：https://promotion.ar-works.jp/column/augmented-reality/
ビジネスにおいても、ARカードが活用されています。
代表例としては、「AR機能付き名刺」が挙げられます。
従来の名刺の場合、名刺の記載内容を一度データ化し保存すると、その後の名刺との接触時間は多くない状態でした。
しかし名刺にAR機能を付与することで、名刺交換の際に話題に上がり、企業への興味関心を促進する効果が期待できます。
ファンとのつながりを深め、ロイヤリティを向上
ライト層をコア層に育てる「顧客育成」の目的においても、ARカードは大いに活用できます。
スポーツなどのエンタメ業界においては、特にエンゲージメント向上を目的に利用されることが多くあります。
スポーツシーンにおいてファンが選手と触れ合えるのは、「試合」や「練習」、「ファン感謝デー」等のイベントに限られます。
しかし来場者にARカードを配布し、選手からのメッセージが受け取れる施策を打つことで、ファンに感動体験を提供でき、ファンのロイヤリティ向上に繋がります。
ARカードを活用して顧客育成を行うことで、集客・販促効果を最大化できます。
ARカードのメリットとデメリット
様々な場面でマルチに活躍できる「ARカード」。
そんな「ARカード」の一番のメリットは、カードならではの「手軽さ」や「限定・コレクション性の演出」、そして「情報量を増やすことができる」点にあります。
AR技術が利用される場面としては、イベントでのプロモーションが多く、
イベント会場に行ってコードを読み込まなければ、ARコンテンツを楽しむことはできません。
しかしARカードを利用することで、時間や場所を選ばず気軽にARコンテンツを届けることができます。
また「カード」という特性からコレクター精神を刺激しやすく、限定感を演出することもできます。
またAR技術を導入することで、情報量を増やすことができるのもARカードの大きなメリットです。
カード自体はシンプルなデザインを採用しつつ、ARで詳細情報やストーリーを追加することで、デザイン性とコンテンツ提供の両立が可能になります。
一方で、カメラやネットワーク、Web ARが使えない環境だと、ARコンテンツを起動できないデメリットもあります。
またARを起動させるために毎回スマホをかざす必要があり、場合によっては手間に感じられるかもしれません。
ARカードまとめ
特別な機材や準備を必要とせず、スマートフォンでカードを読み込むだけで誰でも簡単にAR技術を楽しむことができる「ARカード」。
ですがその活用場面は「プロモーション」から「エンゲージメント向上」と多岐にわたります。
AR技術を組み込むことでユーザーにインパクトを与え、新しい価値創造に繋がり、顧客満足を実現します。
プロモーションやイベント、マーケティング施策で差別化をお考えの方は、ぜひ「ARカード」を活用してみてはいかがでしょうか。
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